高槻 常智山 本行寺

〒569-0078
大阪府高槻市大手町2-43

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こぼれ話「あのね、お上人」

私どもが、月回向やご法事にお邪魔した時のお話の中で、考えさせられたり、思わず笑ってしまったり心に残ったお話をご紹介致します。

こぼれ話その48

あのね お上人。最近、時候が悪いからか、ひざが痛うてかないませんねん。お医者さん行って、待合所でみんなの話し聞いてたら、私だけが辛いんやないて、そん時はそう思いますねんでぇ。でもね、家に帰って、一人になって、やっぱり痛いと「何でこんなことになったんやろ」て、思うてしまいますねん。

七十五才 女性

こぼれ話その47

あのね お上人。うちの主人ね、よう寝言を言いますねん。こないだね、寝言で「うまい~ うまい~」言うて、何にか食べてるんです。朝起きて、主人に「あんた昨日、夢ん中で何食べてたん?」て、聞いたんですけど「そんなん、覚えてへん」て言いますの。でもね、あんまり美味しそうに食べてはったから、ものすごく気になってねぇ~。

六十才 女性

こぼれ話その46

あのね お上人。うちにね、来年、町内の組長が回ってきますの。組長はね、順番やから、せないかんと思いますの。でもね、自治会の副会長の成り手がなくて、組長の中から、恨みっこなしで、くじ引きして決めるて言わはりますの。私、そんなお役、ようしませんわぁ。それでね、お上人。くじ引きに当たらんように、お払いしてもらえませんやろか。。

六十五才 女性

こぼれ話その45

あのね お上人。こないだね、また先生から「検査しましょうか」て、言われましてん。私、もう検査するのいやですねん。そやかて、検査したら、また、ここが悪い、あそこが悪いて、言われるだけですもん。

七十五才 女性

こぼれ話その44

あのね お上人。先に行きよりました私の主人ね。あいつは、ほんまにどうしょうも無い主人でしたわ。ろくな事しよりませんし、アホな事ばっかり言うとりましたしなぁ。でもね、まだ若かった頃ね、子供を叱ってましたらね「ええか!あいつら、わしの血ひいとるからな、あんまり期待せんほうがええぞ!」て、言うとりましてん。ほんま、それだけは、あの人の言うとおりでしたわ。

七十才 女性

こぼれ話その43

あのね お上人。私の体がおかしくなったんは、左のひざからですわ。痛い左ひざをかぼうて歩いてたら、右のひざまで痛うなって、両ひざ痛うてへんな歩き方してたら、今度は腰も痛うなって、杖ついて歩かんならんようになったら、手首や肩まで痛うなってしもたんですわ。もう、痛いとこばっかりですわぁ。

八十才 女性

こぼれ話その42

あのね お上人。うちの嫁ハンなんですけどね。買いもんに行く前にね「今日、何食べたい?」て、聞きよりますんや。聞かれたら「そやなぁ~」て、答えますやろ。そしたれね、うちの嫁ハンいうたら「えええ~」とか「そら、めんどくさいわぁ」とか「なんで~」とか言いよりますんや。そやったらね「始めから、聞くな!」て、言うたりますんやけど、ぼく、何か間違うとりますか?

四十五才 男性

こぼれ話その41

あのね お上人。こないだの連休中にね、田舎の広島でおじさんの法事がありましてね、両親連れて行って来たんですわ。そんでね、新幹線で広島まで行ったら、何やかやで、一人一万円はかかりますけどね、車やと何人乗っても千円ですやろ。そう言われたら、そらぁ~、車で行きまんがなぁ~! そうですやろ!そしたら、どえらい混んでねぇ。おやじは怒りだすし、おふくろはトイレ行きたい言いだすし、おまけに法事に遅れるし、ほんま、えらい目に合いましたわ。『ただより高いもんはない』て言いますやろ、あれ、ホンマでんなぁ~。

五十才 男性

こぼれ話その40

あのね お上人。こないだね、同窓会の案内が来ましてね。久しぶりに懐かしい顔を見て来ようかと思うて、参加してきましてん。大勢寄りましてね、それでね、みんながそれぞれ何の話してるか思うて、聞き耳たてたら「お前どこ悪い、わしここ悪い」言うて、病気の話してますねん。そやから私「今日ぐらい病気の話はやめようや」て、言いましてん。

七十才 男性

こぼれ話その39

あのね お上人。みんなね、よく「そのうち そのうち」て言いますやろ。そやけど、私ぐらいの年になると、いつ「そのうち」がなくなるか分かりませんもんな。そやから私「そのうち」やのうて「今のうち」にしたい事、しとこう思いますねん。

七十才 女性

こぼれ話その38

あのね お上人。こないだね、うちの小学校行てます孫がね「おばあちゃん、おれが嫁をもらうまでは、死なんとってや!」て、言ってくれましてん。

六十五才 女性

こぼれ話その37

あのね お上人。こないだテレビ見てましたらね。アルツハイマー病のことやってましてね。私もこの頃、物忘れ多なったんで、心配になってね。息子に「私も検査してもらおうか?」言うたんです。そしたらね、息子いうたら「大丈夫や、お母さんのは天然や!」て言いよりますねん。お上人、どない思います?

六十五才 女性

こぼれ話その36

あのね お上人。うちの主人ゆうたらね。コタツに足つっこんで、一日中テレビ見てはりますねん。たまにおれへん思うたら、トイレですわ。そやから私「そんなことしてたら、終いにお尻から根生えるで!」て言うたりましてん。そしたらね、主人いうたら「あほ!根生やす元気もないわ!」て言いよりますねん。

七十才 女性

こぼれ話その35

あのね お上人。うちの主人が病気になって、もう一年になるんですけどね。主人ゆうたら、先生に何度言われても、私がどない言うても、歩こうとしはりませんねん。そやのにですよ。孫がね「おじいちゃん!リハビリせないかんで!」言うたら、「はい!」て答えて、ちゃんとしはりますねん。えらいもんですわ。

七十才 女性

こぼれ話その34

あのね お上人。病院通いが仕事になったら、終いですわ。そやけど、お医者さんへも行けんようになったら、ほんまに終いですからな。

七十五才 男性

こぼれ話その33

あのね お上人。こないだ親戚の法事によばれましてね。膝が痛かったんですけど、仕方おませんやろ、辛抱して座りましてん。そしたら、次に日、案の定、膝が痛うなってねぇ~注射打ってもらおう思うて、私泣きもってお医者さん行きましてん。先生に話したら「そんなことするからや!」て、言われたんですけど、仕方おませんがなぁ~。

七十才 女性

こぼれ話その32

あのね お上人。わし 畑借りて家庭菜園はじめましてん。水運ぶのえらいし、買うたほうが安うつきますのやけど、自分で作った野菜やから安心やし、何か いとおしいてね~。気のせいかもしれんが、おいしい感じますんや。

六十五才 男性

こぼれ話その31

あのね お上人。うちの主人が亡くなって、もうすぐ一年になりますやろ。そやのに、私、一回も主人の夢見たことありませんねん。それでね、こないだ、私の誕生日の前日の夕食の時にね「普通、一遍くらいは夢枕に立つもんやで!」て家族に愚痴りましてん。そしたらね、小学校行っとります孫娘がね「おじいちゃん、今頃、若いおねえちゃんとお酒飲んではるわ!」て言いよりましてん。でもね、次の日ね、孫が学校行く前にね「おばあちゃん、手紙が届いてたから、お仏壇のところに置いといたで、ちゃんと読んどいてや!」言うて、出かけましてん。私、変なこと言う子やなぁ思いもって、仏壇とこ行きましたら[○○へ]て私の名前書いて[お誕生日おめでとう おまえは長生きせえよ ○○より]て主人の名前書いてますんや。孫が書きよりましたんやがなぁ、でもね私、その手紙見たとき、涙が止まりませんでしたわ。

八十才 女性

こぼれ話その30

七十、八十は、ハナタレ小僧じゃ!。

百才 男性

こぼれ話その29

あのね お上人。うちのお母さんね お上人のこと『御主さん』て呼ばはりますでしょう。さっき お上人が来られた時にね。奥からお母さんが「御主さん来はったから、お迎えして」て、言われてね。私 どこのおっさんが来はったんやろって思ったんです。

四十才 女性

こぼれ話その28

あのね お上人。家立てたばっかりやのに、春から転勤になりましてね。子供らの学校のこともありますし、単身赴任してますねん。これから会社辞めるまで、家族といっしょに暮らせん思いますわ。

四十五才 男性

こぼれ話その27

あのね お上人。私ね ずいぶん以前から老人介護の施設でボランティアしているんです。お話し相手になったり、身体を拭いて差し上げたり、お食事を食べさせてあげたり、別に大したことはできないのですけど。中には私より年配の方もおられましてね、そんな時、自分の健康に感謝しながらお世話させていただいてますの。

八十才 女性

こぼれ話その26

あのね お上人。私ね 朝昼晩の食後にね 全部で十以上の薬を飲まんならんのです。それ全部飲もう思うたらね、コップに2杯の水がいりますねん。私ね またコップ2杯の水飲まんならんか思うたら、食欲がなくなりますねん。

七十五才 女性

こぼれ話その25

あのね お上人。私ね 心臓が悪いので、大学病院に何十年て通うてますでしょう。この間、主治医の先生から「久しぶりに検査入院してもらいましょうか」と言われましてね。家に帰って娘にね「もう 検査なんてしとうない」て言いましたの。そしたらね お上人。うちの娘ゆうたら「何言うてんの!あのね お母さんなんか、ほっといたら、もうすぐ死ぬねんで!それを先生が生かしたろうて、言うてくれてはるんやないの!先生に感謝して、見てもうといで!」て言いますの。はらがたちますやろ~。

九十才 女性

こぼれ話その24

あのね、お上人。私ね、今年から年取るのやめよう思いますねん。

八十才 女性

こぼれ話その23

あのね、お上人。私ね、こないだ、孫がいっしょに行ってくれるって言うんで、九州へ旅行に行ってきたんです。それでね、バス観光の途中で、フッと気付いたら、ウエストポーチの財布がないんです。私ね、財布とられたって、孫に言ったんです。そしたら、「おばあちゃん、落としたんやろ」って孫は言うたんですが、私ね、今まで物を忘れたり、落としたことがないんです。この頃、泥棒やひったくりに注意って言いますやろ、だから、てっきり盗られたんやと思ってね、まあ、旅行の時はお財布二つ持つようにしてて、二~三万円ほどやったし、でもね、盗られた財布は主人の形見だったんでね、ちょっと、悔しいけれど、あきらめようと思ったんです。ところが、私はムダやって言うたんですけど、孫がバスの添乗員さんに届けたんです。そうしたら、添乗員さんが、あちこち寄った所全部に問い合わせて下さってね。それで、途中で寄ったお土産物屋さんから、お金もちゃんと入ったまま出てきたんです。みんな、「よかった、よかった」言ってくれましてね。バスの運転手さんも「観光が終わったら、車庫に帰る途中やから、送ってあげる」て言うてくれはるし、私ね、みんなにえらい世話になったんです。自分で落としときながら、盗られたやなんて、人のせいにしたことがはずかしかったですわ。 あのね、お上人。私ね、人の親切がありがたいって、この年になって、初めて解りましたわ。

七十五才 女性

こぼれ話その22

あのね、お上人。我が子には、「こうあって欲しい」とか「こうなって欲しい」と思いますやろ。でもね、子供はね、親の願い通りに育つんやなくて、親のように育つんですなぁ。

五十才 男性

こぼれ話その21

あのね お上人。こないだ、家の中にイタチが入り込みましてな、家族中で大騒ぎでしたわ。傘で追い立てたり、スリッパ投げたりして、やっと窓から追い出したんですけど、イタチのやつ、去り際に「もう、イタチマセン」て言うとりましたわ。ハハハ・・・。

六十五才 男性

こぼれ話その20

あのね お上人。この頃ね、運動不足なんで体がなまったらいかんと思いましてね、久しぶりにゴルフの練習に行ったんです。そしたらね、握力が衰えてるんですわ。情けないかな、ボールといっしょにクラブも飛ばしそうになったんです。 それでね、そのことを夕食の時、家族に話したんです。そしたら、うちの小学校行ってます孫も、その話聞いとりましたんでしょうなぁ。 数日して、『ハンドグリップ』を自分の小遣いで買うて来てくれましてなぁ。「おじいちゃん、これで握力きたえて」て言うてくれたんです。私、嬉しくてね~、涙が出ましたわ。 それからね、毎日『ハンドグリップ』で握力きたえてますねん。

七十才 男性

こぼれ話その19

あのね、お上人。私ね、ついこないだ、こけましてね、骨折ってしまいましてん。いつも、こけたらいかん、こけたらいかん思うて、用心してたんですけど。そやのに、息子やら娘がね、「なにしてたんや、そやから気付け言うてたやろ」て、言いよりますから、「こけよう思うて、こけたんちゃう」て、言うたりましてんけど、情けないやら、悔しいやら・・・。

八十才 女性

こぼれ話その18

あのね、お上人、こないだお正月迎えた思うてますのに、また来ますんやて、一年言うたって早いもんですな。まあ、この年になるまで、いろんな事ありましたけど、あっという閒でしたわ。そやけど、お医者さんでお薬待ってるの、何であんな長う感じますんやろうか?。

九十才 女性 

こぼれ話その17

あのね お上人。この前ね、お医者さん行こう思うて、出かけたんです。そしたらね、目が霞んで、あたりがぜんぜん見えませんの。困ったことになったなあと思うてね。でも、後で気付いたんですけど、メガネ懸けるの忘れて出かけてたんです。

八十五才 女性

こぼれ話その16

あのね、お上人、この前、幼稚園の孫つれてお墓参りに行ったんです。そうしたらね、うちの孫が「おばあちゃんがこん中入ったら、毎日お花持って来たげる」て、言うてくれたんです。

七十才 女性

こぼれ話その15

あのね お上人。私おさんどんが苦手なんです。だから、主人と息子のために食事を作るのが大儀でしたの。でも、主人を亡くし、息子が独立して初めてわかりました。あの食事の中に私の分も含まれてたんですね。

六十才 女性

こぼれ話その14

あのね、お上人、今年で結婚して三十年を迎えましてね。それで、永いことご無沙汰してた仲人さんにご挨拶に行こうと思うて、電話したんです。 それでね、今までのご無沙汰わびて、事情説明して、ご挨拶に行くと言うたんですけど、なんぼ説明しても、ご返事がないんです。かなりご高齢なんで、お忘れになったのかなと思いもって、それでも、次の日おじゃましたんです。 そしたらね、仲人さんのご親戚にね、私と同姓同名の人がおられて、最近亡くなられたそうで、ですから昨日の電話、あの世からのお迎えの電話やと思うて、頭が真白になったって、言うてはりましたわ。 

六十才 男性

こぼれ話その13

あのね お上人。私ね、老人介護センターで働いてますでしょう。毎日、大勢のお年寄りのお世話させてもらってるんです。私にも、四国の実家に母がおりましてね『デイサービス』を受けてるんです。なかなか顔も見せてやれませんけど、私がこちらのセンターで、一生懸命にお世話してたら、きっと実家の母も、誰かに親切にしてもらっていると思って、がんばってるんです。

六十才 女性

こぼれ話その12

あのね お上人。天気予報より、私の膝の方が、よう当たりますわ。

七十才 女性

こぼれ話その11

あのね お上人。東京に出とります私の息子がね。こないだね 『おれや おれや おかん 困ったことになったんで、金を送ってくれ』て、電話かけてきましてん。びっくりしまんがな~ 私『どないしてん!』て言うたら、この頃 おれおれ詐欺が流行ってますやろ、息子の奴 私がだまされへんか心配して ためしよりましてん。息子の声かどうかなんて、すぐ解りまんがな~ 息子ももうすぐ五十才でっせ お上人。あいつ ほんま アホでっせ。

七十才 女性

こぼれ話その10

あのね、お上人、うちのお姑さんゆうたらね、私が出かける言うたら、きまって、しんどくならはりますねん。

四十才 女性

こぼれ話その9

あのね お上人。私ね、この頃、物忘れが多なったんで、ボケてきたんちがうかなと心配になってきてね、主人にそう話したら、「心配すな、前からじゃ!」て言われましてん。

七十才 女性

こぼれ話その8

あのね お上人。うちのお母さん『デイケァー』に行ってますでしょう。行き始めの頃は「厄介払いしょう思うて!」なんて、いやみ言うてはったんですけど、この頃はね、お迎えが来はる三十分以上も前から、玄関で待ってはるんです。お母さんが、すごく楽しそうなので「よかったなぁ」って思ってるんです。

五十才 女性

こぼれ話その7

お医者さんに一本とられました・・・
「最近、カゼが流行ってますから、お上人も気を付けて下さいよ。」
「ありがとうございます、でも私はアホですから、カゼひかない事になってますので。ハハハ・・・」
「そやから言うてますのや、あのね、お上人、この頃のカゼはアホもあいてにしますのや。ははは・・・」


(六十才 男性)

こぼれ話その6

あのね、お上人。わしね、腰もひざも、ほとほと、どうにもなりませんのや。そやから、毎日、医者に通うてますんやが、それでも、先生ゆうたら、ひつこうに、「歩け歩け」て言いよりますんや。そんで、わし、先生に、「歩けたら、こんな所来るかい!」て、言うてしまいましてん。

七十五才 男性

こぼれ話その5

あのね、お上人。うちの主人ね、体壊してから、リハビリしてますやろ。でもね、主人ゆうたら、体がえらいのか、どうもリハビリに身が入らんのですわ。そうやから、私、がんばってもらおうと思うて、いつも、きつう言いますんや。そしたら、こないだ、うちの小学生の孫が、それを聞いてて、「おばあちゃん、おじいちゃんに、もっとやさしくしてあげて」て、ゆうてくれましてなぁ。私、涙が出そうになりましたわ。

七十五才 女性

こぼれ話その4

「あのね お上人。私もね、去年で七十になったものですから、暮れの年賀状にね、「余生を有意義に生きたいと思う」と書いてみたんです。 ところが、書いてみたもののね、はてさて、有意義に生きるとは、どうしたものかと考え込んでしまいましてね。困ったもんですわ。」

七十才 男性

こぼれ話その3

「あのね お上人。この頃ひったくりに注意って言いますやろ。実は私、歩いてる時、学生服着た子とすれ違うのが怖いんです。でもね そう思うてしまう事の方が、いやなんです。」

七十才 女性

こぼれ話その2

「あのね お上人。私ね 毎月主人の命日にお墓参りに行くんです。そしてね お墓の掃除が終わったら、押して来た手押し車に座って、あった事みんな報告して、家族の事とかいろんな事を一時間ほどお願いしてますねん。他所の人が見てはったら、きっとおかしい思いますわ。ひょっとしたら、主人も『おまえ もう来るな!』て思うてるかもしれませんわ」

八十才 女性

こぼれ話その1

「あのね お上人。私ね 今、ほんとうに幸せなんです。息子も、嫁も、孫もほんとうにようしてくれるんで、喜んでますねん。そやけど、もうじき あっちからお迎えが来ますやろ、それが心配ですねん」
「そんな何時来はるかわからんお迎えのこと心配せんと、そん時まで、お元気で幸せに過ごせるようにと考えて下さいよ」
「でもね お上人。私ね 若い頃から、先立った主人に全部頼って生きて来ましたやろ。そやから そん時、私ひとりでよう行けるやろうか、やっぱり心配ですねん」
「大丈夫ですよ。ご主人は本当にやさしい方でしたから、奥さんが往かはる時には、必ず迎えに来てくれはりますって」
「そうやったらよろしいのやけど・・・・」
「奥さん そんなに心配やったら、私 奥さんが往かはったら、必ずここに来て、『迎えに来てあげて下さい』と、ご主人に頼んで差し上げますから」
「ほんまですか!ほんまでっせ!もし嘘ついたら、私、お上人に恨んで出ますからな!約束でっせ!」

八十才 女性